アイコンアイコン  Octobre 1999 Lyon (FRANCE) 1  アイコンアイコン

今回は199910月末のフランス・リオンへの旅行記の1日目です。
今回も
3回に分けてあります。
今回の旅行では今までに無くデジカメを使っています。


Le carnet d'adresses (France)

ライン

 Vendredi 29 Octobre 1999   Paris → Lyon (Hotel Carlton泊) 

皆さん、こんにちは。
今私は
Lyon(リオン)行きのTGVの中でこれを書いています。
今回は
23日の短期旅行なので愛機『ThinkPadちゃん』ではなく、軽いモバイル・ギアを持参しました。
前回のバカンスのように壊れないことを祈ります…。


さて、何故突然
Lyonに旅行に行くのかと言うと、実はだんなさまが昨日からすでに出張でLyonに行っていて、『ディーラーの皆さんを招待しての内覧会兼パーティーで夜が遅いので泊まりの出張。他の皆は金曜日の朝にParisに戻るけど、せっかくだから自分は金曜日はすぐに帰らずに現地のセールスマンに案内してもらってディーラー視察(自社製品を扱っているお店を訪問する)をしたい。それならばいっそうの事、金曜日の夜にLyonで落ち合って週末観光しましょう』ということに急遽あいなりました。
欧州は今週末から
Toutsaint(トゥサン。全聖人の祝日。)で3連休なのです。
土日Lyonでゆっくりして、月曜日は家でゆっくりしようと。


実は今回私は初めての
1人旅にチャレンジです。
恥ずかしいことにだんなさまに甘やかされた箱入り娘なもんで(笑)、パリ近郊以外には1人で行ったことがありませんでした。
まぁ、今までそういう機会もなかったのですが。
で、今回初めてチケットを買い
TGV(日本で言う新幹線)に乗ったわけです。
無事に乗るまではとても緊張しました。
行き先もはっきり分かっているし、チケットも予め
MinitTel(ミニテル)と言うフランス国内専用の情報端末で予約をしておいたんですが、ここは外国と思うと言葉の不安があり、どうしても緊張していました。


午前中荷造りをし、
12時頃出発しました。
家を出る前に丁度ガーディアンさん(管理人さん)が朝日新聞をもって来てくれたんですが、
1面トップに『ダイエー王監督』が宙に舞っている写真が!!!
ドラキチの私としては大変悲しくなりました。
とてもローな気分のまま、まずお昼にどうしても和食が食べたくて、いつも行く日本食屋さんまで行くことにしました。
最初は
Metro(地下鉄)で行くつもりでしたが、だんなさまが最低限の荷物しか持って行っていなくて、彼の私服とかなんだかんだで短期旅行の割には結構な量だったので、タクシーに乗ってしまうことにしました。
実は
1人でのタクシーも初体験!!
パリ市内はとても交通網が発達していて普段は公共交通機関で十分事が足りますし、過去
2回乗ったときも、1回はWカップを見にパリに遊びに来た友達と夜遊びしていて公共手段がなくなった時(だんなさま同伴)と、今年の2月に彼と一時帰国したときに空港の往復のみでした。
普段はつい勿体無いと思って…。
だからちょっと緊張しました。
でもちゃんと私のベタなフランス語でも通じたので安心しました。
で、日本食屋さんでお昼を食べ満足して、おかげで出掛けるときの悲しい気分はすっかり忘れて、お店の皆さんに激励されつつ(笑)、出発駅Paris Gare de Lyonに向かいました。
このリオン駅は、その名の通り、リオン行きの電車の発着駅であり、そしてマルセイユ、私が夏に行ったフレンチ・リヴィエラ地方(ニースとか、カンヌとか)に、又、スイスを越えてイタリアに向かう列車も発着しています。
アガサ・クリスティの小説で有名な『
Train bleu(ブルートレイン)』全盛期には豪華な寝台列車に乗るために、ブルジョワな方々のこれまた豪華な馬車が乗り着けるような駅で、映画『ニキータ』にも登場します。
特に、ニキータが食事をするカフェ『トラン・ブルー』が実際あり、豪華な壁画で大変有名です。
ニキータに食前酒を持ってくる役のギャルソンさんも実際このトラン・ブルーで働いているギャルソンで、今も現役で頑張っているとの事。
[1999lyon1.JPG]

駅自体も割と大きくて開放的です。

[1999lyon2.JPG]

この女性と電車の構図がフランスっぽい??
さて、かなり余裕を持って、1時間前に駅に到着しました。
まずは切符を買わなければなりません。
私は
Minitelで予約はしていたのですが、出発の30分前までに窓口で引き取らないと(支払いしないと)予約が取り消されてしまう券でした。
『連休の前なので切符売り場も込んでいるのでは…』と思い早めに行ったのですが、すんなり
10分待っただけで無事に買えました。
最初『パリ市内&近郊用の切符売り場』に間違えて行ってしまって、冷たく『向こう』と言われてしまいました。
トホホ…。
一瞬冷やっとしましたが、取りあえず買えて一安心。
出発の
30分前には搭乗できるので、あと15分、雑誌スタンドでワイン雑誌などを見ながら時間をつぶしました。
(読んでません。見ているだけ(笑))
そして、搭乗開始のアナウンスが流れ、人の波が動き始めて、私も早速乗込みました。
 
行きは1人なので、ちょっと奮発して一等車です。
リオン行きの
TGVは最近車両がリニューアルされ、全車両2階建てになりました。
特に一等車は座席がエアフラのビジネスクラスとほぼ同じ物を使っているそうで、通路を挟んで
2席と1席の計3席しかない、大変贅沢な作りになっています。

私は一等車の
2階、2席の方で窓際ではなかったのですが、隣のフランス人の学生さんと少しお話をしたりして出発を待ちました。
[1999lyon3.JPG]

パリ・リオン間、たったの
2時間15分の旅。
通常
TGVは在来線に乗り入れているのですが、このパリ・リオン間だけは専用路線で、フランス国内で一番素晴らしい車窓を味わえると言います。
そう、電車の旅ってわくわくしますよね。
私も乗るまで、というよりも、出発するまではなんとなく不安でしたが、出発すると後はわくわくです。
特に、パリからリオンに向かう途中はあのディジョンの黄金街道付近も通るので大変楽しみです。


リオンに着くまで、少しリオンを紹介しましょう。
リオンはパリの約
400km南、パリに継ぐ、フランス第2の都市で『RHONE-ALPES(ローヌ・アルプス)地方』にあります。
(経済力ではマルセイユの方が上と言う見方もあるそうです)
このローヌ・アルプス地方には私達が夏に行った
Vienne(ヴィエンヌ)も含まれます。
ヴォージュ山塊から流れてくる
le Saone(ソーヌ川)とアルプスから流れ出るla Rhone(ローヌ川)が合流する地点、そこがリオンです。
私の隣の席のフランス人は、『ソーヌ川という男性とローヌ川という女性が結婚してリオンという子供が生まれた』というお洒落な説明をしてくれました。
横浜の人には姉妹都市の街と言ったほうがいいでしょうか??

リオンはすでに
2世紀からローマ帝国ガリア植民地の首府として繁栄してきました。
イタリアからアルプスを越えて初めての平野であると共に、豊かな推量を湛えるローヌ川を利用しての交通の便の良さが理由であるようです。
現に今でもリオン市内には中世の城壁とともに、円形劇場や水道などの史跡が残り、ローマ時代の名残を留めていると聞きます。
15世紀から絹織物の生産地として栄えてきた街ですが、フランス大革命の時に、王党派が多数だったこの街はジョセフ・フーシャの指示のもと、徹底的に産業を破壊されてしまいます。
その後、飛躍的に復活を遂げ、今世紀にはオペラ座や美術館も立ち並びフランス有数の文化都市として栄えました。
1996年にはサミットの開催地としてリオンが選ばれ、リオンをはじめ、この地方は新たな脚光を浴びています。


リオンは中世から美食の街として有名で、今世紀始めにはメール・ブラジェという料理上手のおかみさんがなんと女性で初めてミシュランの
3つ星を獲得。
当時ブルジョワ家庭の料理を彼女ほど上手に美味しく作れた女性は誰もいなかったと言われているほどです。
そして、彼女はこれだけではなくて、後に全世界にその名を轟かせたフランスが誇る偉大なシェフ『ポール・ボキューズ』や『アラン・シャペル』を育て上げるという偉業も成し遂げたのです。
彼女のお店は現在
3代目のマダム・ブラジェに引き継がれていますし、それ以外にもリオン周辺には10軒の星付レストランを初め、数々の料理学校が点在しています。

何故リオンが美食の街なのか?
それは、肥沃な大地、豊かな水量を湛えた
2つの河に挟まれた絶好のロケーションのおかげでしょう。
まずは有名なブレスの鳥、さらにドンブのジビエ、そして山岳地帯の川魚。
そしてリオンのチーズとして有名なサン・マルスランをはじめ膨大な種類のチーズ、そして、圧巻は北はブルゴーニュ、南はコート・デュ・ローヌの美味しいワインが気軽に手に入ることでしょう。
こう聞くと、とても美味しそうでしょ??
でも、実際
LYONNAISE(リオネーゼ。リオン名物のこと)はとても変わっていて、日本人にはなかなか食べることが出来ない一癖もニ癖もあるものばかり…。

リオン料理の基本は田舎料理で、肉・川魚・バター・ジャガイモをたっぷり使ったボリュームのある料理です。
内陸と言う土地柄か、保存の効く
CHARCUTERIE(シャルキュトリー。肉加工品)が特に有名です。
この肉加工品の中で特に美味しいのはピスタチオやトリュフが入ったソーセージ。
バラエティが豊かで大変楽しめます。
後、美味しいのは、あつあつのジャガイモグラタン『
GRATAIN DAUPHINOIS(グラタン・ドーフィノア)』です。
これは大体付合わせで出てくるのですが、庶民的な店ほどニンニクがたっぷり入っています。
それ以外のリオン名物でまぁまぁのものは、『クネル』というもの。
これは白身の川魚を摩り下ろして作った、『リオン版ツミレ』ですが、これに大体、生クリームのソースをかけて食べます。
特にまずいものでもないですが、美味しいものでもありません。
そして、強烈なのがシャルキュトリーの
1種で内臓のソーセージ『アンドゥイエ』。
私はこれを日本に居るときに食べて、涙を流してしまいました。
もちろん、美味しくてではありませんよ。(笑)
レバーとか、特にレバ刺しとかがお好きな方なら大丈夫でしょう。
後は、もちろん、普通にパテェやテリーヌが絶品です。
旅行に行ったらもちろん、地場の名物を食べたいのですが、アンドゥイエだけは勘弁してもらいたい…(笑)
アンドゥイエ専門店などに行かないようにしなければ!!
出来ればクネルも…。


私達はいつもフランス国内でフレンチレストランに行くときは『ミシュラン』ではなくて、同じくレストラン&ホテルのガイドブック『
Le Guide GAULT MILLAU(ゴー・ミーヨ)』を愛用しています。
これは
20点満点で採点していて、今フランス国内では19点が最高。
ちなみに私のお気に入りディジョンのThibertはミシュランでは1つ星ですが、ここでは最高点の次の18点にランクしています。
私達はミシュランを持ってはいますが、 殆ど使ったことありません。
もっぱらゴー・ミーヨを愛用しています。
フランス人の食通の人達や若い人達の多くはこっちを愛用しているのです。
何故ならばミシュランは格を重要視する余り、味の方の評価が厳密じゃ無くなってきているのです。
でもゴー・ミーヨの採点対象はあくまでも味とサービスのみ。
そして覆面審査。
これがいいなぁと思って、愛用しています。
しかし、今回はホテルを予約するときに見ただけで、ゴー・ミーヨもミシュランも殆ど見ずに来てしまいました。
何故ならば先日のフランス人の自宅でのお誕生日会でリオン出身のセールスマンに出会い、彼が色々とお店情報などを教えてくれたからです。
今まで行ったところは逆にそういう風に聞ける人が近くにいなかったのですが、折角色々と教えてくれたので今回はそちらを優先してみようと。
それになんだかんだ言って夏のバカンスで美食三昧して散財しているので今回は気軽な旅行にしましょうと。


そうそう、全然話は変わりますが、だんなさまの会社にフランス人で『日本と日本語』にとても精通している人がいて、前にその人と関西出身の先輩を交えて話をしていた時に、大阪の話が出たんです。
だんなさまが昔入社してすぐの頃大阪で営業をやっていた時の話をしていて、彼が『大阪は日本じゃない、あそこは外国だ』と言ったんですよ。
この場合の『あそこは外国だ』というのは神戸や横浜のもつ『おしゃれな外国のイメージ』ではないことは確かですね。 (笑)
彼は特に仕事で行っていたから感じたんだと思います。
大阪の危険な区域も担当していたから。
『おばちゃんがさあー、道で寝ているんだよね。あれは結構ショックだよ。』と。
私は実際行ったことはないですが、人から聞く話とかで意識の中では、『あそこは外国』と言うのは漠然とではありますが、イメージとして正直あります。
で、そのフランス人も『あー、大阪ね。あそこは外国だよね。日本じゃないよ。』って言いました。
そして、『でもね、リオンもそうだよ。パリは東京、リオンは大阪。フランスじゃない』とも言ったんです。
『リオンが大阪ってどういうことだろう…??』と大阪を知らない私は不思議でしたが、先輩とだんなさまは妙に納得していました。
大阪の人はとても他人に関心を持っていると聞くし、すぐ誰とでも話し込んじゃうとも聞いたけど、そういうことなのかな?
でもそれは南仏もまるでイタリアのノリでとてもサンパだったし、フランスじゃないみたいだったし…。
それとも、安くて美味しい料理が多いということを言っているのかな?
先輩とだんなさまは『行けば分かる』とニヤニヤしてるだけで教えてくれなかったのです。
その話がとても印象的だったので、今回この謎が解き明かされるかな??とちょっと楽しみにしています。


ここまで書いて気がつくと、外は素晴らしい田園風景が広がっていて、思わず『うわー、素敵っ!!!』と興奮してしまいました。
芝生の青がとても綺麗で草を食む牛が本当にのどかです。
まるでカレンダーや写真集に出てくるヨーロッパの田園風景そのもの。
どこまでも続く青い絨毯と塵のような白い牛の影が、農業大国フランスを実感させてくれます。
『気持ち良いなー』と思っていたら、リラックスした余り睡魔が…。

リオン行き
TGV2駅(リオンには2つ駅があります。最初に止まるのがParl-Dieu駅。終点がPerrachu駅。Parl-Dieu駅まではノンストップ。)しか止まらないことが判明したので、終点行きの私は安心して、うっつらしてしまいました。


***************************************

社内がざわついて来たので目を覚ますと、どうやら最初の駅
Parl-Dieu駅に後10分で着く様です。
隣の席のフランス人の学生さんは
3連休を利用して、ここで乗り換えてNancy(ナンシー)の実家に帰省するそうです。
お互いに『
Bon Voyage!!(良いご旅行を!!)』と言い合って、彼は降りて行きました。
15分程で終点Perrache駅に着きます。
私も降りる支度を始めました。
すると携帯に電話が…。
『もしもし、もう駅についた??』
思わず吹き出してしまいました…、だんなさまからでした。
駅近くにいて丁度ローヌ川を渡る
TGVが見えたそうで電話してきたそうです。
本当は、私はホテルに直接行ってホテル集合だったのですが、たまたま近くのディーラーさんを訪問した後だったので結局迎えに来てくれるとの事。
ちょっと安心しました。


列車は
Perrache駅のホームに滑り込むと、ホームではお迎えの人達が沢山!!
久しぶりの対面なのか、がっしりと抱き合ったまま泣いている家族とか、恋人同士とか…。
フランスはホームには出入り自由なので、良くこういう光景を見かけます。
特に今日は
3連休を前にしての帰省もあるでしょうから、とても混んでいるようです。
先ほどの電話で彼は後
10分くらい掛かると言っていたので、ホームから上がって、待合室の前で待つことにしました。
待合室の前でやはり友達が迎えに来るのを待っているという若い女性とお話をしながら、だんなさまが来るのを待ちました。
彼女はチュニジア人でフランスに留学していて、学校の友達がリオンに住んでいるので、この3連休を利用して遊びに来たそうです。
彼女はとても上手にフランス語が話せてしかも早口なので聞き取るのが難しかったです。
でも、彼女に、『滞在
1年でアジア人の割にはきれいな発音ね』と誉められてちょっと嬉しかったです。
だんなさまが迎えに来てくれて、簡単に自己紹介をし、彼女と私はお互いに『お会いできて嬉しかった。良いご旅行を!!』と言って、別れました。


タクシーでホテルまで
15分位でした。
ローヌ川沿いをずっと走って行きましたがなんだか想像していたのと違う町並みでした。
ディジョンの様にかなり古いレンガの町並みを想像していたのですが、今の街の姿になったのは割と最近らしくて、割と新しいのにはちょっと意外でした。
だんなさまもリオンに来るのは初めてとの事ですが、『なんだか想像していたのと違うね。チェコみたい…』なんて言っていました。
彼はすでに一旦ホテルにチェックインして荷物を預けていて、『とても素敵なホテルだよ。意外だった。場所もいいし。楽しみにしていてねー』とか『今日のお昼はね、ディーラーさんが案内してくれて、リオン料理をセールスマンと3人で食べたんだけど…』と疲れていたみたいですが、ご機嫌そうでもありました。
どうやら、とてもみんなに親切にしてもらったとのこと。
こう言うのがきっと大阪ぽいのかな??


なんだかんだ話し込んでいたらすぐにホテル到着。
入り口自体は狭いのですが、飴色のレセプションに高い天井ととても素敵です。
なかなか良い感じ…。
しかもレセプションの女性がきりっとカッコ良くそしてとても感じ良くて、彼には『おかえりなさい!』と私には『いらっしゃい』と、ちゃんと彼のことを覚えていてくれて、部屋の鍵も
80室近くあるのに、『201号室ですね』と渡してくれるんです。
『すごいプロだー!!』とちょっと感激。
そして、なんとエレベーターがお洒落なんですよ。
螺旋階段の真中がエレベーターなんですが、木の箱にアールヌーボー調の鉄の扉で。 良く古い映画とかに出てくるようなエレベーターで一度乗ってみたいと思っていたので、単純に感激してしまいました。
客室の中も外の廊下もとても綺麗で特に広いわけではありませんが、まぁ、なかなかの見っけものでした。
[1999lyon4.JPG]


だんなさまが『後2件出来ればお店を見たい』と言うので、すぐ一緒に出掛けることにしました。
今日はあいにくの天気で、うっすらと霧と言うかもやがかかって、なんだかとても物悲しい初冬のような風景なのに、気温は高くて湿気もあり、かなり汗ばむくらいです。
とても不思議な気分です。
パリからたった
400km下っただけなのに、こんなに暖かいなんて…。
特に彼はコートを持ってきていて、『コートどころかジャケットもいらないねー』と。
私も彼と同じようにカシミヤのジャケットを持ってきましたが、どうやら出番は無さそうです。
ちょっと歩くだけで、汗が出てきそうです。


丁度ホテルは西にソーヌ川と東にローヌ川と
2つの川にに挟まれたところにあり、ソーヌ川よりも西側が旧市街、ローヌ川よりも東がリオン市が15年も掛けて再開発を行った地域、パール・デュー地区です。
私達のホテルがあるところは新市街と言われるところで、リオンの中心部。
市庁舎を筆頭に
Cafeや商店街といった生活の場が立ち並びリオンで一番活気がある地域です。
ホテルよりも北の方には
1993年に新装オープンしたオペラ座もあります。
彼が行きたいディーラーさんはパール・デュー地区にあるそうなので、ホテルからローヌ川を渡って向かいました。

道はパリに比べて大分広くて、電気バスが沢山走っているのが目立ちます。
なんだか程よく寂れている観光地と言う感じでしょうか…。
でもあんまり観光地言う感じはしなくて、生活の場という印象が強いですね。

[1999lyon5.JPG]

ライトアップされたPont Lafayette(ラファイエット橋)と新市街
[1999lyon6.JPG]

こちは私達がさ迷っていた、パール・デュー地区の川岸です。
既に6時過ぎ。
すっかり暗くなってしまって、目的のAV専門店が見つかるのかとても不安です。
と言うのも、だんなさまが完全に住所を知らないからです。
何故ならば、お昼をご一緒したディーラーさんがとても良い方で、『他にお店を見るならここが良いよ』と、競合他社さんを紹介してくれたそうなんですが、そのディーラーさんもちゃんと住所を把握していなくて、『○○通り沿いに必ずあるんだけど…』と言う、大変曖昧なものだったんです。
しかもその通りが『大通り』でしかも大変長い通りなので、探すのも大変でした。
最初探した始めたスタート時点は丁度通りの真中ぐらいの距離で片方の端まで探して見つからなくて、再度来た道を、ちょっと地下鉄に乗ったりして戻りつつ更に先に進んで、結局見つけたときには既に7時半過ぎ。
もちろんお店は閉まっていました。
残念。
でも場所は確認できたし、土曜日もやっているので再度明日チャレンジです。
『リオンの地下鉄にも乗れたし、
AV専門店近くに素敵な雑貨屋さんとかも見つけられたし、かなり歩いたおかげでお腹もすいたし、良しとしましょう』なんて彼は言い訳してました。
確かにそろそろお腹もいい感じにすいてきました。
『早速リオンの美味しいご飯を食べに行きましょう!!』といざ出陣です。

またホテルのある新市街地に戻ったのですが、戻る手前でローヌ川に掛かる
Pont Lafayette(ラファイエット橋)と新市街がライトアップされて大変綺麗でした。
昼間の寂れた感じとは大違いで、思わずうっとりしてしまいました。

今夜のお目当ては、セールスマンが教えてくれたリオンの田舎料理が美味しいと評判のビストロです。
でも大変後悔しました。
金曜日の夜なのに予約していなかったんです。
小さな評判の店ならなおさらですのに。
結局見つけられたのに満席で入ることが出来ませんでした。
しかも土日はお休みとのこと。大変残念でした。
とても期待していたので、ショックで力が抜けてしまいました。
入り口からは美味しそうな匂いが漂ってきて、入れないと思うと余計お腹もすいてきて、『早くどこかに入らなきゃ死んじゃう!!』というようなかなり切羽詰った状態でした。

運良く、このお店のすぐ近くに良さそうなお店を見つけ入ってみました。
そこはなんと、リオンの誇る家庭料理が評判のビストロ『
Leon de Lyon(レオン・ド・リオン)』のBis店(Second Masion。通常本店よりもカジュアルなものが多く、料金も良心的で安心して入れる)の1つ『Le Comptoir des Marronniers(ル・コンプトア・デ・マロニエ)』でした。
さすがにレオン・ド・リオンのBis店だけあって、ウェイターさん達も感じいいし、サービスも行き届いているし、店内には古い銅の調理台のミニチュアが飾ってあったり、アンティークのシェフの人形が飾ってあったりなかなか凝っていて素敵です。
[1999lyon7.jpg]

[1999lyon8.jpg]


[1999lyon9.jpg]

Le Comptoir des Marronniers
の店内。
雰囲気がありました。

詳しくは、
Le carnet d'adresses Lyonを見てくださいね。
しかも安い!!
普通パリで、そう、良く行くのが3つ星
Guy Savoy(ギー・サボア)のBis店ですが、所謂コースメニューで大体200FFくらいです。
でもここはデザートまでついて
100FF
しかも日替わりでとても美味しそうです。
前菜、メイン、デザートとそれぞれ4種類の中から選べるのですが、2つが旬のもので、2つが地場のもの『
Lyonnasie(リオン料理)』でした。
私はまずアンドゥイエがないことを確認してから(笑)、折角だから前菜もメインもリオン料理にしました。
前菜は牛タンの冷製サラダ・タブレサラダ付、メインはブタの特製ロースト・グラタンドーフィノア付といずれもここのシュフの一押し料理でした。
だんなさまは前菜にかぼちゃのスープ・ムール貝入り、メインはやはりリオン名物のピスターシュ入りソウセージを頼みました。

そして、ワインはちょっとでいいので、『キャラフ(フルボトルではなくて、半分位の量を入れたガラス瓶のこと)で地場のを頼もうよ』と言うと、彼がチチチッと指を振りながら『リオンではネー、「キャラフ」って言わないんだよ。「ポー」って言うの。キャラフなんて言うと「けっ、パリッ子が気取りやがって!!」ってなっちゃうんだってさ。今日お昼にディーラーさんが教えてくれたの。』と言うではありませんか。
へぇー、そんなところにも方言が…。
こういうのもなんか、大阪っぽいねなんて話をしていました。
で、結局地場の赤ワイン、
COTES DU RHONEPOT(ポー)で頼みました。
これが冷やしてサーブされましたが、大変美味しくて、飲みやすかったです。

さてさて、料理を待ちながら、だんなさまは昼間の様子を離してくれました。
『どのディーラーさんもとても親切で人懐っこくて、まるで大阪で営業していたときを思い出した』とか、『昼間のリオン料理がとても素朴で美味しくて安くて、これも大阪の定食屋を思い出した』とか、ともかく、とても良かったようです。
一緒に回ってくれたセールスマンも本当は午後から地方に出張があったのに、少々送らせて付き合ってくれたりしたようで、彼は『リオンの人って皆んなやさしいね』と言っていました。
確かに、タクシー運転手さんもドアを開けてくれたし(パリでは自分で開けて乗り、自分で開けて降りて閉めるんです)、ホテルの人も感じ良いし。
ここのレストランの人もそうだし。
やっぱりパリに比べると田舎だからかなと思います。
私もリオンに到着するまで無事に済んだこと、1人でタクシー乗ったこととか、隣の席のフランス人とお話したこととか話しているうちに前菜が運ばれてきました。
お腹が『早く早く!!』と急き立てるかのように『ぎゅるるるるー』と鳴ってしまいました。

『頂きまーす!!』
むむむっ!!
これは、美味しい!!
牛タンがきっと蒸してあるんだと思いますが、とても柔らかくて、酸っぱいドレッシングと大変良く合います。
麦のタブレのサラダも美味しい!!
胃がほっとするようなやさしい味でした。
彼のかぼちゃのスープも大変味わい深いけどやさしい味で、スープ好きのだんなさまはにこにこしていました。

前菜が大変美味しかったので、メインが嫌がおうにも期待が高まります。
するとすごいものが運ばれてきました!!
『ひぇー、こんなに一杯??』という量の豚肉のロティー&グラタン・ドーフィノア!!
『私ライオン??』と言うくらいの量なんです。
でも見た目と匂いは大変誘惑的であります。
早速ナイフを入れてみると、外側の脂の部分はカリカリベーコンみたいなのに、中はとても柔らかいのです。
不思議だなーと思いつつ、口に入れると『!!!!』あまりの美味しさに絶句してしまいました。
かりかりと中のジューシーな部分がとてもバランス良くて最初は半分も食べられないかも…と思いながらも3/4は結局食べてしまいました。

彼のほうのソーセージは中にピスタチオが入っていて、もっとさっぱりしたものでした。
やっぱりこれも美味しくて、リオンが肉加工品が美味しいと言うのが大変納得しました。
さすがに、こんなに食べるとお腹一杯で苦しいくらい…。
でも、デザートは??と聞かれると、お腹が用意し始めるのだから困り者ですね…。
デザートも大変な量で半分残してしまいました。
でも美味しかったです。


コーヒーを頂いて、ホッと一息付きつつ回りを観察してみると、私達が苦労して必死に食べていたものを皆さんペロンと召し上がっていました。
やっぱり何百年と肉を食べつづけてきた人種と穀物だけの私達では違うんだなーと感心してしまいました。
私達の斜め後ろにおばあちゃん4人組みが座っていたのですが、いやはや豪快そのもの。
食前酒も一気に飲んじゃうし、ワインもがんがん空けてるし、食べるスピードも速くて恐れ入りました。
食べている間は機関銃のように絶え間無く話をしているんですから圧巻です。
最初は私達に大変興味があったようで、おおっぴらに振り返ってこっちを見ながら何かわいわい盛り上がっていたようでした。
さすがに東洋人は珍しいのでしょう。
そりゃそうですよね。
日本だって東京とかならいざ知らず、群馬の小さな村の人が旅行で前橋に行ったらインド人がいたようなものですものね。
地方に行くと料理も美味しいし安いのが嬉しいのですが、未だにこの量には慣れませんね。
そのうちに自分がフォアグラになってしまいそう…。


今日は短い間だけでしたが、なんだかリオンが好きになってしまいました。
とても満足して眠りにつけそうです。


《続く》


Le carnet d'adresses (France)

 

ライン

Octobre 1999 Lyon(FRANCE)Aへ
Aout 1999 Cote d'Azure(FRANCE) & Riviera(ITALY)Hへ
Mon Voyage! Topへ