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1999年夏のバカンス3週間を2回に分けて取りました。
1週間はベルギーへ、2週間は南仏&コート・ダ・ジュールとイタリアのリヴィエラ海岸です。
今回はベルギーへの旅行記です。
今回も旅行期間が長いため、分けました。
今回はデジカメを持って行き、なるべく撮るように心がけました。


Le carnet d'adresses (Belgique)

ライン

皆さんこんにちは。お元気ですか?
パリは猛烈に暑い日々が続いています。が街に人がまばらです。
皆、バカンスに出掛けてしまったようで、フランス人よりも観光客の方が多いんですよ。


さて、
7/25〜30まで車でベルギーにバカンスに行ってきました。
この旅行を決めた時は、正直ベルギーについて何も知りませんでした。
私が知っていたベルギーは、『ビール』と『ムール&フリット』と『ベルギーワッフル』とそして『タンタン』ぐらいでした。
最近はダイオキシン騒動で一躍世界の注目を浴びるようになりましたが…。
しかも、ベルギー駐在員の皆さんは自国よりもこぞってパリが大好きだったので、その影響もあり、『あまり魅力的じゃないのかしら??』などと思っていました。
しかも正直お金もあまりなくて、でもどっかに行きたい…、ならば『ベルギーならばあまりお金がかからなそうだ』というだんなさまの言葉で決まったようなものでした。
しかし、行くに当たり準備を始め情報を仕入れていくうちに、次第に期待が高まりました。


まず、美食の宝庫ということです。
そう言えば、フランス人が良く『死ぬまでに一度ベルギーでフレンチを食べたい』と言うくらい、ベルギーフレンチは美味しい&安いそうだと。
パリは確かに美味しいんですが、やはり全体の物価が高いので、常日頃から不満でした。
地方に行くと同じレベルのものがもっと安く食べることが出来て、国内旅行も楽しいのですが、フランス人に言わせると、『ならばベルギーに行ったらそのレベルの高さとコストパフォーマンスに驚くよ』と。
確かにガイドブックにもそう書いてあります。
(ちなみに、私たちは日本のガイドブックと、フランスのガイドブックを買いました。日本語の方は一般的な知識の為に、フランス語の方は主に食事と宿の為にです。)
『一応フレンチの本場の人たちがこう言うんだ、どんなものなのかしら??』と自然と期待が高まります。
しかもメールのお友達の方で実際ブルッセルに住んでいらした方に、詳しいレストラン情報も頂き、『食べるのが大好き、旅行は食が大事!!』という、食いしん坊夫婦はそれだけで、楽しみになってしまいました。
そして、『ベルギーなら安いかな??』と安易な考えのもとに、大胆不敵にも3つ星レストランを予約してしまいました。
宿も日程も決める前にです。
結果、このレストランの予約を中心に日程が組まれることになりました。

また、私が唯一飲めるビール、『ベルギービール』もありますし、ベルギーの屋台で食べることが出来るポテトフライ、通称『フリッテン・マヨネーズかけ』も試してみたいと思っていました。


そして、それ以外に楽しみにしていたのが、ベルギーの美術館です。
パリでなかなか見ることが出来ないフランドル派(ルーベンスやヴァン・ダイクらがそうです)の絵を実際に見ることが出来るのと、パリに少なくなってきたアール・ヌーヴォーの建築物が数多く残っていることです。
特に有名なヴィクトール・オルタが実際建築し、自宅として9年間私用した邸宅が美術館として開放されているのです。
私は雑誌などで見ただけで実際見たことがなかったので、憧れていてとても楽しみでした。


また、知り合いの方から『ベルギーに行くならブルージュは外せない』と聞いていました。
ブルージュは海に近い古い水路の都で、中世の面影をそのまま残しています。
イタリアのベニスになぞられて北のベニスと賞されている美しい街です。
『絶対気に入るから』と言われて、今回のベルギー旅行の前からいつかは行きたいと思っていたのでこれも楽しみにしていました。
結局、出発の前日にまず初日のブルージュのホテルだけ取りあえず予約して出発しました。



初日、ブルージュの街につくまでの風景は、昨年の夏にノルマンディー地方に行った時と同じで、なだらかな田園風景とのどかな牛達の群れが地平線の彼方まで続いていました。
フランスもベルギーも農業大国ですものね。
パリから車を走らせること4時間弱ほどで、最初の目的地、ブルージュに到着です。
時は4時ちょっと過ぎ。
まだまだ日の高いヨーロッパ。
そして、突然現れた、あまりにも古い街並みに車を走らせながらただただ唖然…。
まるで映画のセットの中世の街並みにいるようです。
街のあちこちは古い煉瓦の建物で、細い路地、古い石畳、入り組む水路に掛かる幾つもの小さな橋、石畳に響き渡る馬のひづめの音。
時間が止まってしまっているようで、ひょっこり馬に乗った中世の騎士が現れても驚かないくらい。


ブルージュは元々フランドル地方の首都でした。
北海と水路で結ばれていた為に西ヨーロッパ随一の貿易港として繁栄を極めました。
経済的発展を基にブルージュは芸術の街としても開花します。
フランドル派の画家達の多くを送り出してきました。
しかし後に水路に土砂が溜まり貿易船の出入りが出来なくなると、死都と言われるまでに衰退してしまいました。
が、そのおかげで中世のままの美しい街並みが残され、現在はベルギー屈指の観光都市に上り詰めました。
ヨーロッパ中、世界中からこの愛らしい小さな静かな街にやってきます。
しかし、街の雰囲気がそうさせているのか、人々も時間も水路のようにゆっくりと流れていて、まさに避暑地という感じです。
特に私達が到着した日曜日はちょっと肌寒いくらいで、日曜日と言うこともあったのでしょう、人影もまばらでした。

取りあえず、ホテルに向かいました。
が、なかなか見つかりません。
パリで必ず道に表示があることに慣れてしまった私達にとって、たまにしか表示がないのはとても大変でした。
(パリはすべての道に名前があり、標識があるので地図さえあればなんとかなるんです)
迷いながらなんとかたどり着いた時は、すでにブルージュの街の半分を走っていたようで、車窓から見える風景に私は感動しているだけで、全然ナビしていませんでした。
通り過ぎる馬車を見るたびに、『あー!!!馬、うまぁ!!いいなー、乗りたい。』と子供のようになっていたので、だんなさまはあきれていたことでしょう。
(ちなみに、この『乗りたい』には、馬車に乗りたいという意味の他にも、乗馬そのままの乗りたいも含まれています!!)

その日予約したホテルはなんと16世紀の建物で、現在保護建築物に指定されている古い建物です。
中は奇麗になっていて、あちらこちらに飾ってある調度品もアンティークの家具で本当に素敵でした。
私達はホテル全体の中では安い方の部屋でしたが、それでも充分の広さと窓からは中庭が見渡せて大満足でした。
昔の屋根裏部屋を改造したようで、天井が高くて黒光りする梁がむき出しになっていました。
何よりもホテルの人がとても感じ良くて、『フランスと違うなー』とすぐ比べてしまいました。
言葉はフランス語が通じて、しかも親切で感じがいいなんて、なんて便利なんだろうって。


これがホテルの外観です。
この写真では分かりずらいかも知れませんが、とても年季が入ったレンガ造りです。

詳しくは、Le carnet d'adresses
Bruggeを見てくださいね。


ホテルの客室。
質素だけどとても可愛らしいです。
白い壁に剥き出しの梁が去年の夏に行った、ノルマンディーを思い出しました。
ノルマンディー様式もこんな感じなんです。


客室から見下ろすホテルのお庭です。

 

部屋で1休みし、明日のブルッセルのホテルを予約した後、散歩をかねて夕食に出掛けることにしました。
ホテルの人が感じ良かったので、出掛ける際にお勧めレストランを聞き出し、早速出掛けました。
私達のホテルは街の中心にあったので便利でした。
中心部に州庁舎があり、そこにレストランがありました。
ちょっと肌寒いので上着を持って、出掛けました。

まずホテルを後にして、ちょっと歩くとすぐ水路に突き当たります。
ここから遊覧ボートが出ています。
今日はちょっと遅いので明日乗ることにしました。
夕日を写す水面が本当に奇麗。
もともと赤っぽい煉瓦が多いんですが、日の光を浴びて輝いているようで眩しかったです。


ホテルからブルフ広場に通じる細い通路。
今にも崩れそうな、でもとても趣のある古い通路です。

 



聖血礼拝堂と市庁舎の大きさにタダタダ唖然。
とても入り切りません!


マルクト広場に到着。
この撮り方では、広場の大きさ・広さが伝わらず残念です。
黄色い旗の後にあるレストランでこの夜ご飯を食べました。
そして、その後は巨大な石の建物が立ち並びます。
観光案内所のあるブルフ広場には市庁舎と古文書館、エルサレムから持ち帰ったキリストの聖血があると言われている聖血礼拝堂が広場に覆い被さる壁のようにそびえたっています。
あまりの大きさにただただ唖然。
沢山の観光客がカメラに収めようとチャンレジするのですが、大きすぎて収まらないのです。
装飾が過度過ぎず、私は素直に奇麗だなと感動しながら見ていました。


その後は街の中心部マルクト広場に出ます。
ここには州庁舎とブルージュのランドマーク的存在の鐘楼があります。
さらにこれらの建物と一緒に広場を囲むように沢山のレストランがあります。
また同時にここの広場は馬車の発着地でもあり、私の大好きな馬が沢山集まっていて、それだけでも感激。
絶対明日は馬に乗るぞ!!と心に決めました。


ちょっと肌寒いですが、丁度鐘楼の鐘の音が鳴り響いてそれに馬のひづめの音が重なり、本当に素敵な音楽を聴いているようでした。


さらに、ここの広場には、屋台のフリッテン屋さんがありました。
フリッテンと言うのは、ポテトフライです。
でも、ベルギーでこれを食べた人は一様に、『フリッテンはポテトフライとは違う!!』と言うのです。
ポテトフライ以外のポテトフライ??私はずっと疑問だったので、この旅行で絶対謎を解き明かそうと意気込んでいました。
さらに、ベルギーではフリッテンに大量のマヨネーズをかけて食べると聞いていたので、それも試してみようと思っていました。

そんなことを考えているうちにお腹の音も鳴り始め、早速教えてもらったレストランに行くことにしました。
ここは、テラス席から広場を眺めることが出来ました。
おまけに、昔厨房に日本人が居たらしくて、日本語のメニューまでありました。
それにしても、値段を見てびっくり!!
Menue(日本で言う、コースメニューのことです)が1000円ちょっと位なのです。
パリじゃちょっとした所でも
2000円以上が当たり前なのに。
どんなものが出てくるのかなと期待していました。


州庁舎をバックに。
なかなか素敵でしょ?

まずは白ビールを頼んで、素敵なバカンスになるように乾杯!!
ブルージュの地ビールの白で、とても滑らかなほのかに甘い美味しいビールでした。
ビールと言えば、私はベルギービールしか飲めないので、日本に居る時は全くと言っていいほど飲みませんでしたし、こっちに来てからもヒューガルデンをちょっと飲んだくらいでした。
でも、やっぱりベルギービールは美味しい!!
変な薬品臭い味がまったくしないし、のど越しがやさしい。
ビール片手に、メニューとにらめっこ。
私は、前菜におひょうという魚の薫製とサラダ添え、メインに鶏肉のウォーター・ズイを頼みました。
だんなさまは前菜にムール貝(日本ではからす貝でしょうか?)、メインに魚のウォーター・ズイを頼みました。

ベルギーは海に近いからか、魚介も美味しいと聞いていました。
早速運ばれてきた前菜を1口。
『!!!!!』
2人して、感電したように背をピッと伸ばし口を閉じて、目を見開き、黙ったまま視線を合わせてしまいました。
次の瞬間声を合わせるように
『なんでー???すごい美味しい!!!』
本当に最初の言葉が出ないくらい美味しかったんです。
私の薫製は、薫製といいながらも薫製の一歩手前くらいでしかも生臭くなくてレモンとパセリと微塵切りの玉ねぎだけで食べるのですが、まるでお刺し身の白身魚のようでした。


マルクト広場を囲むように沢山のレストランがあります。
私達は後ろの赤いレンガのレストランに行きました。

詳しくは、Le carnet d'adresses
Bruggeを見てくださいね。
彼のムール貝も丁度シーズンが始まったばかりとは言え、パリで出てくるそれよりもまるまるとしていて、甘さと貝特有のほろ苦さがなんとも言えませんでした。
そう言えば、私は日本に居る時、貝類と言えばホタテしか食べれなかったなー。
今では、生牡蠣も更に、ムール貝も食べれるようになってしまって…。
でもパリのはムール貝は私にとってあまり美味しくありません。
ベルギーのムール貝は有名なだけあって、本当に身がころんとしていて美味しいです。
本当は『ムール貝のワイン蒸し』と言って、大きな鍋に大量のムール貝(大体殻付で
1kgくらいあります)をワインで蒸して、それにフリッテンを添える、『ムール&フリット』が有名なんですが、今回だんなさまが頼んだのは剥き身のムール貝をオリーブオイルとガーリックで味付けした物でした。
でも、本当に美味しくて、パリで一度ムール貝にチャレンジした時は駄目でしたが、今回は『あー、私もそれなら美味しく食べれるわ!!』と言って、彼を驚かせたほどです。


メインの『
waterzooi(ウォーター・ズイ。本当はワーテルゾーイと読むらしい)』ですが、簡単に言うと、クリーム煮です。
もともとはブルージュの近くのゲントというところの名物で、鶏肉を薄めのクリームシシューで煮込んだ物です。
最初ガイドブックで見た時は正直言って、おいしそうとはお世辞にも思えないようなものでした。
でもなんとなく地元の名物料理を食べたいという好奇心に負けて頼んでしまいました。
でも1口、口にしたら、頼んで良かった!!と思いました。
日本のハウス・クリームシチューとは大違い(笑)。
クリームシチューとは言うものの、薄めで大量のセロリが入っていて、それがアクセントになっているせいが全然重たい感じがしません。
セロリ以外にもニンジン、タマネギと野菜もたっぷりでやさしいお母さんの味です。
中に入っている鶏肉も、足がそのまま丸ごとでーんと入っているんですが、骨離れが良くてしかもぱさぱさしていないんです。
私はクリームシチューがあまり好きじゃなくてめったに食べないんです。
本当に何年ぶりでしょうか??
それにしても久しぶりのクリームシチューがこんな美味しい物で良かったです。
だんなさまのは鶏肉が白身魚に変わっただけですが、やはりだしが違うせいか、さらにさっぱりしていました。
2人で半分づつ交換して食べたのですが、結構お腹一杯になりました。
でも当初の予定ではクリーム系のものだから重くて半分くらいしか食べられないのではと思っていたのに、嬉しい誤算です。


デザートはクリームブリュレを頼みました。
これがまた、見た目は普通のプリンで、そっけないのですが驚くほど美味しくて、私が今まで食べたプリンの中で
1、2を争う美味しさでした。
彼も会社の近くの良くお昼を食べるお店のプリンがお気に入りらしいんですが、それと甲乙つけ難いと言って驚いていました。


本当に満足満足でした。
こんなに美味しくて、お腹一杯になって、パリの半額とは!!
やっぱり食事が美味しいとその土地が気に入ってしまう私達は食いしん坊なのでしょうか??
でも、想像してたよりも美味しくてこれからが楽しみになってしまいます。
しかも明日はメインイベントの
3つ星レストランでの食事が待っています。
2人とも想像以上の嬉しさに、ちょっと興奮していて、ホテルに帰ってからも更に飲んだにも関わらずなかなか眠れませんでした。


《続く》




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