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& Riviera(ITALY) 3
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今回も1999年夏の2回目のバカンス記の続きです。

Le carnet d'adresses (France)

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 Vendredi 20 août 1999   Nice→Nice Peillon村(Auberge de la Madone)泊 

今日はニースを後にして、まずGrasse(グラース)に向かいました。

いつものごとく朝寝坊してしまった上に、途中道を迷ったり、バカンスからの帰省の渋滞に巻込まれたりして、お昼過ぎにグラースに到着しました。
グラースは香水の街として有名で、今パリ、そして世界で活躍している調香師の大半がこのグラース出身だそうです。
ここは香水の街として有名なとおり、一年を通して花が咲き乱れる、ニースの奥の高台にある可愛らしい街です。
私は強い匂いが苦手で酔ってしまうのですが、やはりこんな街はここしかないので来てみました。

まずは腹ごしらえをしました。
ここのお昼も
60Fの定食で、前菜、メイン、デザート、コーヒーと大変充実したものでした。
お味の方も大変美味しくて、私はぼそっと『パリに帰れなくなりそう…』とつぶやいて、だんなさまに苦笑いされてしまいました。
でも彼もパリの外食や物価の高さには同感だそうです。
やっぱりパリは高いなー!!
何とかならないかしら??
[1999vacance37.jpg]

Grasse
(グラース)の町。

[1999vacance38.jpg]

Fragonard
(フラゴナード)の前で。
館内は撮影禁止だったので残念です。
それにしてもこっちの人は振り掛けるように香水を大量に使いますよね。
そして、香水の作り方や歴史を見学できる香水工場があるそうなので行ってみました。
いくつかある中からパリにもブティックを持つ『
Parfumerie Fragonard(フラゴナード)』というところを選びました。

まず博物館を入ると何世紀も前の香水に関するすべての物が展示してあり、私は特に、香水の宣伝のポスターとアンティークの香水瓶に惹かれました。
フランス最後の王妃アントワネットへの献上の為に作られた香水瓶の試作品とかもあり、『こんなものがきちんと残っているんだなー』と不思議になりました。

その後、英語のガイド付きのツアーに入り、香水の作り方の説明を受けながら工場内を見学しました。
あたり一面香水の匂いに満たされていましたが、匂いよりも初めて見る機械や原料等に釘付けでした。
特に、
1世紀前に使っていた原液をろ過する大きい和紙にそれぞれ香りが残っていて、皆でふんふん嗅いでみたりして楽しかったです。
この工場見学をしたら、いかに香水は手間の掛かる貴重品だったかはっきり分かりますので、高くても文句が言えなくなってしまいました。

その後、すぐ横のブティックで特製の石鹸やテスターの香水セット(
Fragonardの代表的な香水が小さなボトルに8種類入っている可愛らしいものです)などを買ったりしました。
今家でこの石鹸を使っているのですが、殆ど不純物が入っていない上に、南仏のハーブが入っているので大変お肌に良いです。
特に私達夫婦はアトピー性皮膚炎があり、敏感肌なので良かったです。

そうそう、余談ですが、
Fragonardというのは、ロココ王朝趣味の有名な画家フラゴナールの生地がここグラースということで、その名を取っているそうです。

その後は、地中海を見下ろす鷲ノ巣村、Vence(ヴァンス)に向かいました。
ヴァンスには画家マティスが作った
Chapelle du Rosaire(ロザリオ礼拝堂)があります。
ここはだんなさまが前のトレイニー駐在中に訪れて大変気に入ったそうで、是非見せてあげたいと連れてきてくれました。
ここの礼拝堂はちょっと他の教会とは変わっています。
一口で言うと超現代的。


まず入り口にはマティスの代表的な手法でマリア様と、マリア様に抱かれるキリストそして、聖ドミニクの上半身が黒い線だけで白い壁に描かれています。
(右下の画像)


そして中に入ると真っ白のタイルと、青と黄色のステンドグラスが大変斬新で美しいです。
青と黄色、それはこのコートダジュールの象徴でもあります。
そして、礼拝堂は片面がこのステンドグラスで、さらに壁面にはキリストの『十字架の行進』と『聖ドミニク』がやはり黒の線だけでタイルに描かれています。

この礼拝堂の全て、晩年の
4年もの歳月をかけて彼が手がけました。
燭台も椅子も十字架も全てです。
だからこそ、変わっているのに調和していて素敵な空間なんだと思います。

マティスはこの礼拝堂を『自分の大好きコートダジュールと同じ、明るく陽気な教会。そしてここは皆を幸せにする空間』と評していたそうですが、本当にそのとおり、ここにいるだけでなんだか幸せな嬉しくて楽しい気分になってしまいました。
普通教会って厳かで荘厳でどこと無く儚げで寂しげなのに。


礼拝堂内は撮影禁止だったので、パンフレットをスキャンしました。
[1999vacance40.jpg]

これがChapelle du Rosaire(ロザリオ礼拝堂)
[1999vacance39.jpg]

これが礼拝堂の入り口。
後ろの絵が、マリア様とキリストと聖ドミニク。
[1999vacance100.jpg]

『十字架の行進』
[1999vacance101.jpg]

斬新なデザインですが
違和感がありません。
[1999vacance103.jpg]

左の画像にもありますが
これが『聖ドミニク』
[1999vacance102.jpg]

マリア様とキリスト。
 

ヴァンスを後にして本日の宿のあるPeillon(ペイヨン村)に向かいました。
ここのオーベルジュを予約するときにガイドブックに『秘境の地という言葉がふさわしい…』と書いてありました。
が、本当にこんなところに来てしまうことになろうとは!!
サロン・ド・プロバンスで泊まったホテルもすごいところにありましたが、今回は更に上回る、大変細い、しかも急な山道をひたすらひたすら登ったところにいきなり小さな鷲ノ巣村が現れました。
宿にたどり着くまで、だんなさまはずっと『怖いよ〜、ここ一方通行だよね〜』とひたすら緊張していて、途中で一通じゃないことを知ってしまうと『ひぇー!!一通じゃないなんて、どうしろっていうんだよー!!』と殆ど1人で絶叫しながら運転していました。
だって、本当に急で、かなりの傾斜角があった上に、本当に細くて車一台がやっとなんですよ。
さぞや緊張したことでしょう、お疲れ様!!

ペイヨン村は観光地ではありません。
ニースから約
20Km山襞に分け入っただけなのに、秘境という言葉がこれほどぴったりなところが現れるとは!!
[1999vacance41.jpg]

画面中央の、白い岩肌がPeillon(ペイヨン村)です。
この写真は、『うっそー、まさかねー』なんてのん気に考えている時に車の中から撮りました。
まさか本当にあそこだったとは!!
 
[1999vacance42.jpg]


[1999vacance43.jpg]
コート・ダジュールには鷲ノ巣村は沢山ありますが、ここほど尖った山頂に白い古い家々がへばりつくように建っている光景は珍しいと思います。
まさに鷲が住んでいそうなひっそりと静まった山奥の小さな村。

オーベルジュはその鷲ノ巣村の入り口にありました。
中は大変綺麗に手入れされており、家族経営ながらも感じ良く対応してくれました。
そして、遠方からの客と思ったのでしょうか?
食堂のあるテラスの上に、客室があるのですが、眺めの良い広い部屋を用意してくれました。
部屋のベランダから鷲ノ巣村の不思議な風景が見えるのです。
 
チェックインしてから夕食までベランダで村を眺めながらボーッとつくろぎました。
左手にはペインヨン村が、そして眼下には家々が小さく小さく、まるでミニチュアのようにしか見えません。
そして、かなり遠くの方にやっとニースの海が見える程度です。
『はー!!大変なところに来ちゃったねー!!』
ただただ唖然としてしまうくらい、不思議な風景。
まるで宮崎 駿さんの『魔女の宅急便』とか『天空の城ラピタ』に出て来そうな、夢を見ているような風景に、しばし時間を忘れるほどでした。
[1999vacance44.jpg]

お部屋のベランダからの風景。
画面中央に、『もわん』と白いのが下のほうの村の家々です。

 

[1999vacance45.jpg]

これがペイヨン村。
不思議でしょう?
私達が、『まさか、あそこに行くの??』と思った気持ちが分かって頂けるのでは無いでしょうか?
夕食は、この不思議なペイヨン村を見ながらテラスで食べました。
ここの夕食も大変美味でした。
毎年、バカンス中のニースの都会の喧騒を避けるように、ここにやってくる常連客のフランス人が大勢いるというのが分かります。
ここの料理も裏庭で育てた野菜とハーブで作っているそうで、やさしい味で大変満足でした。
しかもボリュームがあって、ちょっと残してしまいました。
うーん、残念!!


それにしても夜の帳に、ほのかな灯りとともに浮かび上がるペイヨン村も一段と幻想的で素敵でした。
こんな不思議なところに泊まれるなんて、普通の観光では車がないからなかなか無理なことなので、本当に嬉しかったです。



明日はいよいよイタリアです。

《続く》



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